smc PENTAX-FA 77mmF1.8 Limited

『人物撮り最強』

20150628_153051113_iOS

今までレンズ紹介を行っておきながら、最強レンズ二本を未だ紹介していなかったわけであります。
これは、最強の最強たる所以を伝えるにあたり、文才や写真技術の不足によってこれを逆に貶めることになるのでは、という思いでした。

が、それが追いつくのを待っていると、いつまでも世に出せないので、思い切ってこの機会に放出します。

 

『テスト全景』

K5228749-20150628-77 mm-1-500 秒 (f - 5.6)

一応例によってテスト画像も載せますし、解像性能も十分なのですが、最強レンズの最強たる所以は、解像度に見られる描写性能ではないため、ここは参考値として参照頂ければ幸いです。

 

『中央等倍』

FA77中央

開放で柔らかく、絞るとシャキッとします。
解像度が必要な時はF4以上に絞ると良いでしょう。

 

『周辺等倍』

FA77周辺

周辺も同様の傾向です。

 

『Casio in CP+2014』

K-5IIs FA77mmF1.8 [ F2.8 1/45 ISO1100]

K-5IIs FA77mmF1.8 [ F2.8 1/45 ISO1100]

FA Limitedシリーズは、一般的に画質を低下させるとされる収差を、あえて残しています。
それは、収差を残すことで、なめらかな描写、とろけるボケを生み出しているのです。

 

『Sigma in CP+2014』

K-5IIs FA77mmF1.8 [ F2.8 1/350 ISO1100]

K-5IIs FA77mmF1.8 [ F2.8 1/350 ISO1100]

収差を残していると言っても、解像度などを妥協しているわけではありません。
必要な解像度を確保しつつ、美しい質感を出しているところがこれらのレンズの素晴らしいところであり、ペンタックスの描写へのこだわりなのです。

 

『Hassel Blad in CP+2014』

K-5IIs FA77mmF1.8 [ F1.8 1/90 ISO280]

K-5IIs FA77mmF1.8 [ F1.8 1/90 ISO280]

髪・肌の質感、色乗り、とろけるようなボケのなめらかさ
どれも人物を撮るのに最適な描写です。

 

『at Cầu Long Bièn』

K-5IIs FA77mmF1.8 [ F2.4 1/250 ISO400]

K-5IIs FA77mmF1.8 [ F2.4 1/250 ISO400]

先ほど、なめらかな描写といったのは、決して解像度不足をごまかすための表現ではありません。
なぜなら、女性を撮る際、絞って撮ると、お肌の状態までしっかり描写してしまうのですw
そのため、シャキッと撮りたい時は絞って撮り、女性を撮る時は開放気味で撮ると、女性がより美しく撮れるわけです。

数値性能だけを追い求めたレンズではこのような使い方はできないのであります。

 

『at Marunouchi』

K-5IIs FA77mmF1.8 [ F1.8 1/30 ISO3200]

K-5IIs FA77mmF1.8 [ F1.8 1/30 ISO3200]

そして開放F1.8という明るさの中望遠なので、暗いところでの撮影や、前ボケの演出だって得意です。

 

『at Sakura Festival』

K-5IIs FA77mmF1.8 [ F4 1/2000 ISO160]

K-5IIs FA77mmF1.8 [ F4 1/2000 ISO160]

そして、F4まで絞っても背景は十分にボケるので、人物以外でもレンジさえあえば、最新レンズにも勝る画を生み出すことができるのです。

まとめ
+開放でふんわり、絞ってしっかりを使い分けられる表現力の多彩さ
+肌・髪の質感、その場の空気まで写し取るかのような絶妙な色乗り
+中望遠とは思えないコンパクトさ
+開放F1.8
+アルミ削り出しによる高い質感
-本体モーターなのでうるさい
-寄れない
-欲をいえばHDコーティングでリニューアルしてほしい

今日の戯言 〜金の価値〜
金といえば、素晴らしいもの、価値の高いものの代名詞でもあります。
しかし、素材として考えた時には必ずしも万能ではありません。

正直者の木こりは金の斧銀の斧を手にしました。
しかし金も銀も柔らかく斧として使うには向かない素材です。
木こりはただ正直だっただけでなく、こんなもので木が切れるか
と思ったのかもしれません。

ゴールデンコンビという言葉があります。
しかし金には以下の性質があるのです。
・柔らかい(叩かれると簡単に凹む)
・熱伝導率が高い(熱しやすく冷めやすい)

くれぐれもマイナスイメージで使われないようにしたいものです。

 

関連記事 / Related Posts

にほんブログ村 海外生活ブログ ハノイ情報へ にほんブログ村 写真ブログ デジタル一眼(PENTAX)へ
いつもポチっていただきありがとうございます<(_ _)>
Thank you for your always clicking<(_ _)>
The clicking would support me.

smc PENTAX-FA 77mmF1.8 Limited」への11件のフィードバック

  1. おほ~、このタイミングでCP+2014の写真が出てくるとは(笑)
    でも、良く撮れていると思います。
    昨年のCP+は空振り感が強かったのですが、今年はK-1もあるので充実したものになるのではないかと期待しております。
    問題は、朝8:30のバスに乗る予定なんですが、まだ起きてることです・・・

    • まったく意識せずにこのタイミングでしたw
      意識していたのはK-1の発売です。
      発表時期すら意識せずに投稿していましたよw

      記事にはK-1の詳細なレポートが上がることを期待しています。

  2. おはようございます(^^
    FA77もまた、所有しているだけで喜びを感じるレンズと言いますか、眺めているだけでも幸せに浸れます(笑)
    これだけボケが美しいレンズというのも、もうマジで凄いっすよね♪
    柔らかな描写からキリリとした画まで、この辺はFA31とも共通しますが、至宝と言われるのを納得します。

    金と、そして玉が付くモノもありますが、金で玉ですからその価値と言ったら相当なものと思います。でも見た目がイマイチなのが、玉に瑕なんですけどw

    • DA18-250からの最初の単焦点でしたから、なおのこと思い入れのあるレンズです。
      自分のレンジからするとなかなか出番はないのですが、ここぞという時にはこのレンズなしで考えることができないほどです。
      ただのスナップだったり、何か特別な意図がない限りは、人と言えばまずFA77です。
      これがK-1になると、自分のレンジに近くなるので、どういった活躍を見せてくれるのか今から楽しみです。

      金と玉といえば将棋を思い出すのですが、あの見事な配置にして真ん中が玉ということに違和感を感じざるを得ませんw
      あえて詳しくは述べませんが、別の字にすることを強く要望いたします。

      なお、ブツについて見た目がよろしくないのは、袋越しに見ていることが原因ではないかと思われます。
      袋の中身はその名が表す価値をきっと具現していることでしょう。

  3. おおーー
    完璧な文章、これはいい宣伝になりますね。

    しかし、「お肌の状態までしっかり描写」は困ります(笑)

    • 完璧だとは思わないですが、少しでも良さが伝わったのなら幸いです。
      これを、DFA Limitedとしてリニューアルしてほしいんですよね(^^;

      うっかり絞りすぎた場合でも、<a href=”http://tsww.atelierask.net/201505/1524″>美肌加工で解決ですw
      F2.8でも女性を撮るには絞りすぎなんですよね(^^;

  4. なんというタイミングなんでしょう(笑)
    あんなちゃんから FA77 で撮った画を見せてとリクエストされていて、昨日防湿庫から FA77 を出したばかりです。
    あいにくの天気だったので試し撮り程度しかできませんでしたが、やっぱりいいですね。
    久しぶりにときめいちゃいましたよ(笑)

    • 何の意図もなく単なる記事のつなぎでこの日になっただけなのですが、CP+の時期に2年前のCP+の写真だし、やけに偶然がかぶるものですねw
      最近だとホント広角寄りでしか使っていないのですが、DFA100を使うようになって、FA77と少しだけ焦点距離が離れたこともあって、前よりは少しだけ使う場面が増えたんですよね。

      見返すとやっぱりほれぼれしますよねぇ
      FA Limitedの描写は、スターレンズのそれとは質が異なりますね。
      スターレンズももちろん良いですが、FA Limitedでしか撮れない描写があります。

  5. こんにちは
    秘密基地でもFA77の話題だったし、たまたま私も昨日持ち出して人物とってきましたよ。
    シグマのねーさん可愛いな~♪

    • CP+ではFA77大活躍でした。
      他にもありますが、自分の好みと写真のできという観点でピックアップしていますw

      シグマのおねーさんは撮られ慣れている感じがしましたw

  6. ピンバック: 別な視点から | Reota!

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です